血のにごりと活性酸素

青汁の効用と実際

青汁の効き目について

こんな人は青汁でいこう

血のにごり

血のにごりと活性酸素

青汁の効果的な飲み方

青汁の効果を増強する

理想の食事

青汁療法の実際

病気に青汁を

青汁の料理

青汁の創始者遠藤仁郎博士はあらゆる病気の原因は血のにごりであるとしています。一見非科学的に聞こえますが、これは最近注目されている活性酸素が、癌や生活習慣病などほとんどの病気の原因ではないかとする考え方と似ています。どちらも万病一原因説というか、食の間違い(栄養の偏り、冷凍食品、インスタント食品、ファーストフード、ポテトチップス、マーガリン、ペットボトル飲料など)、食品添加物、ストレス、環境汚染などが引き金となって、血のにごりないしは活性酸素を生じ、様々な病気を発症するという考え方です。血のにごりと活性酸素が同じものかどうか、今の段階では分かりませんが、非常に良く似た考え方であることは確かです。とくに活性酸素からつくられる過酸化脂質が、血をドロドロに濁らせ血流を障害し細胞臓器にダメージを与えるとする発病機序の説明は、遠藤博士の血のにごりと表現まで似て興味がもたれます。遠藤博士は青汁の効果の源は大量良質のビタミン、ミネラルにあるとしています。特にビタミンA(βカロチン)、BC、カルシウムが大量に含まれているために、栄養バランスが正常化されて病気が回復し健康を取り戻せるとしています。活性酸素の考え方でも、活性酸素の働きを阻害するもの(スカベンジャー)として、ビタミンA(βカロチン)、BCEをあげ、それらの豊富なバランスのよい食事を取ることが大切としており、同じです。このように血のにごりと活性酸素は、その予防と治療にビタミン、ミネラルに富む緑黄野菜が非常に優れた効果を持つという点でも一致しています。

青汁を熱心に飲むと、時に、癌など難病でミラクルといってもいいような説明困難なドラスティックな効果を認めることがあります。この説明として、遠藤博士は未知の因子の関与の可能性をあげています。はっきりしないことなので断定はしていませんが、微量ミネラルのようなものであろうと書かれています。生体内にはSOD(スーパーオキシドジスムターゼ)など活性酸素を消滅させる酵素があるということですが、これらの酵素を円滑に働かせるのに亜鉛、銅、マンガン、セレンなどの微量ミネラルが必須なことがわかっています。未知の因子がこうした微量ミネラルとすれば、青汁のミラクル効果は容易に説明できます。未知の因子が本当にこれらミネラルなのか、あるいは既知のビタミン、ミネラルなどの組み合わせによる相乗効果なのか、さらにはまだ知られていないそれこそ未知の因子なのか分かりませんが、大変興味の持たれるところです。専門家から根拠がないと否定された遠藤博士の理論が、その専門家たちにより立証される日も、そう遠くないかも知れません。

遠藤博士がこのように、50年以上も前から現在の最先端の科学と同じレベルの洞察を行い、実際に結果を残してきたことは驚くべき事実です。博士は、理論がいかに非科学的、非医学的と言われようと、病気は治ることが最も重要であると、いつも話していました。

(追) 遠藤博士の考え方も、私の考え方も、医学的・科学的には証明されているものではありません。あくまで推論です。しかし、青汁を正しく用いることで、驚くような効果を認める例があることは、事実です。いずれこうした効果の機序が、医学・科学的に解明されることを期待するものです。

最近、活性酸素が病気の原因とするのは間違いである、という考え方が出てきました。従来の説に相反する理論ですが、どちらが正しいとも今の段階では言えません。今後の研究を待つしかありませんが、この結果により遠藤博士の推論が揺らぐものではありませんし、否定されるものでもありません。遠藤博士の推論は独自のものであり、数多くの臨床実績に裏打ちされています。